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バレエの歴史 2 = History of Ballet =

フランスで、宮廷から劇場へ、そしてオペラから独立していったバレエ。 舞台演劇として確立していったバレエは、その後フランスでのロマンティック・バレエからロシアでのクラッシック・バレエと変遷していきます。

 

ロマンティック・バレエ

18世紀後半にフランス革命(1789-1799)が起こると、伝統や権威に反発し自由で神秘的なものを重んじるロマン主義がヨーロッパを席巻し、ロマンティック・バレエ(ロマン主義のバレエ)が誕生します。
ロマンティック・バレエの特徴は、超自然的な存在である妖精や魔女、悪魔などが幻想的なキャラクターがよく登場します。 またエキゾチックな異国の物語が多く、踊りによってストーリーを表現する演劇としての要素が強いのも特徴です。 衣装はくるぶし丈のふんわりとしたチュチュで、ポアント(つま先立ち)の軽やかな動きもこの頃に生まれました。
ポアントの技法は1815年頃から行われていたようですが、1832年マリ・タリオーニ(Marie Taglioni, 1804-1884)が、パリ・オペラ座で上演された「ラ・シルフィード(空気の精)」を父であり振付家であるフィリッポ・タリオーニ(Filippo Taglioni, 1777-1871)の振付で主役を踊り、大成功を収めたことで、彼女の名声を確立しポアントの技術を世に知らしめました。

ロマンティック・バレエは現在踊られているバレエの中で最も古い形式のものであり、ロマンティック・バレエによりバレエは現在のものとほぼ同じものに完成しました。 

参照: ロマンティック・バレエの代表作
ラ・シルフィード(初演1832年)
ジゼル(Giselle 初演1841年)
パ・ド・カトル(Le Grand Pas de Quatre 初演1845年)
パキータ(Paquita 初演1846年)
コッペリア(Coppélia 初演1870年)

印象派のエドガー・ドガ(1834-1917)が、楽屋や練習風景、舞台袖などのバレエを扱った作品を描いていたのもこの頃です。 この頃、ロマン主義の衰退とともに、パリのバレエの低俗化が進みます。 バレエダンサーは地位の低い人が身を立てるためにやっていたため、バレエダンサーは蔑まれており、主役以外のダンサーは薄給で生活していました。 生活のためにパトロンが必要だったダンサーと、ダンサーを愛人候補として探しに劇場に通い、女性ダンサーを娼婦の如く扱っていたパトロンによって、パリのバレエは芸術ではなく、娯楽とみなされるようになっていきます。 

クラッシック・バレエ

ロシアでは、フランスで宮廷バレエが盛んだった時代にすでにバレエが輸入され、17世紀には職業舞踊家が出現していました。1738年にはサンクトペテルブルグに宮廷バレエ学校が作られ、これが現在のワガノワ・バレエ学校のルーツになっています。 ロマンティック・バレエの時代には、フランスの有名バレリーナを招いて公演を行い、バレエが 人気の芸術として定着していきました。

フランスでロマン主義が衰退した19世紀後半も、ロシアではロマンティック・バレエが続けられていました。 その後、ロシアでは、ドラマ主体のロマンティック・バレエに、物語とは無関係のダンスシーンを取り入れ、クラシック・バレエの技法がどんどん複雑になるにつれ、動きやすいように丈の短いチュチュが考案されました。(クラシック・チュチュ) ロマンティック・バレエでは1回回るのがやっとだった回転が、32回のフェッテ(連続回転)まで演じられるようになり、2人で踊るグラン・パ・ド・ドゥなどの様式も成立し、現在のバレエの構成が完成しました。 このロシアで発展したバレエをクラシック・バレエ(古典主義のバレエ)といいます。

1888年、サンクトペテルブルク・マリインスキー劇場の監督であるウセヴィロジュスキーは、フランス出身で1847年からマリインスキーバレエのプリンシパル・ダンサーで、1869年からバレエ監督を務めていたマリウス・プティパ(1818-1910)に、ピョートル・チャイコフスキー作曲の「眠れる森の美女」の振付を依頼しました。 この作品が1890年に上演、大成功をおさめると、続いて「くるみ割り人形」(1892年、振付:レフ・イワノフ、台本:マリウス・プティパ)、「白鳥の湖」(1895年、振付:レフ・イワノフ、マリウス・プティパ)が上演されました。 これらは3大バレエと呼ばれ、マリウス・プティパの振付によってクラッシックバレエが確立されました。

参照: クラッシックバレエの代表作
眠れる森の美女(Sleeping Beauty 初演1890年)
くるみ割り人形(Nutcracker 初演1892年)
白鳥の湖(Swan Lake 初演1895年)

海賊(La Corsaire マジリエ版初演1856年 プティパ版初演1863年)
エスメラルダ(La Esmeralda プティパ版初演1866年)
ドン・キホーテ(Don Quixote 初演1869年)
ラ・バイヤデール(La Bayadère 初演1877年)
タリスマン(The Talisman 初演1889年)
シンデレラ(Cinderella 1893年)
ライモンダ(Raymonda 1898年)

 

画像リンク先: Amazon.co.jp バレエの歴史―フランス・バレエ史-宮廷バレエから20世紀まで

 

画像リンク先: Amazon.co.jp バレエとダンスの歴史―欧米劇場舞踊史

 

画像リンク先: Amazon.co.jp バレエ―誕生から現代までの歴史

 
(つづく)

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